香水は種類によって持続時間が変わるって知ってました?

香水の付け方

 ※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

香水は種類によって持続時間が変わることをご存知ですか?

パルファム、オードパルファム、オードトワレ、コロンといった香水の種類と持続時間の関係を、香水のプロ・調香師ユタカが解説します。

調香師ユタカ
調香師ユタカ

1,000以上の商品開発に携わった元化粧品メーカーの調香師ユタカと一緒に香水の持続時間について学んで、香水をもっと楽しみましょう!

香水の持続時間を種類別に解説

香水 種類 持続時間

パルファム、オードパルファム、オードトワレ、コロンなどの香水の種類は「配合されている香料の量(賦香率と呼びます)」によって分類されています。

香料の量が多いほど香りが持続しやすいので、香りの持続時間も、香水の種類によって変わってきます。

調香師ユタカ
調香師ユタカ

香水の種類の呼び方と、香料の配合量や香りの持続時間は、ブランドごとにルールが違うのですが、私が使っていた分類を参考までに記載しますね!

香水の種類香料の配合量
(賦香率)
香りの持続時間
パルファム(香水)15~30 %5~7時間
オードパルファム(EDP)8~15 %4~6時間
オードトワレ(EDT)4~8 %1~3時間
オーデコロン3~5 %1~3時間

パルファム(香水)の持続時間は5~7時間

パルファムは単純に香水とも呼ばれ、最も香りの持続時間が長い種類の香水になります。

他にも、パルファン、と呼ばれたりもします。

調香師ユタカ
調香師ユタカ

「香水の種類」の中に「香水」というワードがあって混同しやすいです。

そのため、「パルファム」と呼ぶ方が混乱しないのでおすすめですね。

香料の濃度(賦香率)が高いので、少量スプレーするだけで香りが長続きするのが特徴です。

最も高級な商品にパルファムを配置する香水ブランドは多いです。

持続時間は5~7時間ですが、長いものでは12時間以上というツワモノも。

つけすぎると香りが強くて自分も周囲の人も大変なことになるので、使用量には気をつけましょう。

オードパルファム(EDP)の持続時間は4~6時間

オードパルファムは、パルファムほど強くはありませんが、比較的持続時間が長い種類の香水です。

フランス語の頭文字をとって、EDPと略されることもあります。

調香師ユタカ
調香師ユタカ

ちなみに、「オード◯◯」とは、フランス語で「◯◯の水」という意味です。

実際には水よりもアルコールが主成分の香水ですが、香水が出来た当時は、「液体=水」という感じで名前が定着したようです。

実際に、日本語でも香水は香「水」と呼ばれて、水とは切っても切れない関係のようです。

パルファムに比べるとお求めやすい価格の香水が多く、現在発売されている香水の大半はオードパルファムに分類されます。

オードトワレ(EDT)、オーデコロンの持続時間は1~3時間

最も香りが弱く、持続時間が短いのがオードトワレとオーデコロンです。

オードトワレはEDTと略されたり、パルファンドトワレと呼ばれることもあります。

香りが弱い分、気軽に使えるので、現在では人気の種類です。

持続時間は1~3時間と短めです。

朝外出時につけたとしても、お昼ご飯の頃には消えているので、食事の邪魔をしないで済むでしょう。

ちなみに、オードトワレの意味はフランス語で「トイレの水」

トイレと聞くと「汚い!」と思ってしまいがちですが、要は「パウダールーム=お化粧直しの部屋」という意味です。

貴族たちがお化粧直しの時に使う水(液体)として知られていた、というわけです。

また、オーデコロンの語源は「ケルンの水」と呼ばれるもの。

ナポレオン時代に、ドイツのケルン(コローニュ)地方で売り出された薄めの香水が人気を博し、「ケルンの水」ともてはやされたのが成り立ちと言われています。

香水とナポレオンのつながりについては、歴史上の人物にちなんだ香りのエピソードをご覧ください。

香水の持続時間をブランド別に解説

ネット上では「〇〇というブランドの香水は何時間くらい持続するのでしょうか?」という質問をよく見かけます。

ここまで読んでいただけたあなたならよくお分かりと思いますが、「香水の種類や持続時間はブランドによって異なる」ために、自分が興味のあるブランドの香水の持続時間を知りたい人はあとをたたない、ということです。

とはいえ、各ブランドのホームページには自社の情報しか載せないので、まとまった情報は自分で調べるしかないのがちょっと面倒ですね。

そこで、香りのプロ・調香師ユタカが、有名ブランドの香水の持続時間を調べてまとめてみました。

ジョーマローンの香水の持続時間は3~4時間

イギリスの人気ブランド、ジョーマローンの香水の持続時間を調べました。

ジョーマローンの公式サイトによると、ほとんどの香水はオードトワレで、持続時間は3~4時間でした。

また、一部の商品(コロン インテンス)はオードパルファムのため、5時間前後の持続時間です。

シャネル(Chanel)の香水の持続時間は4~6時間

シャネルからは様々な種類の香水が販売されています。

香水、オードゥ パルファム(オードパルファムのこと)、オードゥ トワレット(オードトワレのこと)などがあります。

メインの商品はオードパルファム(EDP)が多く、持続時間は4~6時間です。

種類に応じて、持続時間には1~7時間と開きがありますので、種類を確かめてからご購入ください。

シャネルにはどんな香水があるのか興味があるあなたは、シャネルの人気メンズ香水5選をご覧ください。

カルバンクライン(CK)の香水の持続時間は1~3時間

人気香水ブランド、カルバンクラインの香水は、ライトでフレッシュな香りが人気です。

メインの香水はオードトワレ(EDT)がほとんどで、香りの持続時間は1~3時間程度です。

気軽にバシャバシャと使うのがCK(カルバンクライン)流と言えるでしょう。

一部、オードパルファム(EDP)の商品もあるので、購入の際には必ずチェックしましょう。

クロエの香水の持続時間は4~6時間

モテ香水として人気のクロエ(Chloe)はオードパルファムが主体です。

そのため、香水の持続時間は4~6時間と長めです。

デートや合コンなどで付け直すタイミングがなかったり、バッグが小さくて香水を持ち歩けない時にも安心できる、実戦向きの香水ですね。

とはいえ、オードトワレ(EDT)タイプのクロエも人気があり、こちらの香水の持続時間は1~3時間です。

使用シーンによって使い分けられると良いですね。

クロエ(Chloe)にはどんな香水があるのか興味があるあなたは、クロエ(Chloe)の人気レディース香水5選をご覧ください。

サムライの香水の持続時間は1~3時間

男女ともに人気のサムライの香水の持続時間は1~3時間です。

ライトでフレッシュな香りが売りのサムライの香水は、全てオードトワレ(EDT)タイプ。

気軽に使えて、つけすぎを気にしなくて良いのがサムライのいいところですね。

サムライ/サムライウーマンにはどんな香水があるのか興味があるあなたは、サムライ/サムライウーマンの人気香水10選をご覧ください。

ランバンの香水の持続時間は4~6時間

エクラドゥアルページュ」や「マリーミー」で人気のランバンの香水の持続時間は4~6時間です。

ランバンの香水はほとんどがオードパルファム(EDP)で、比較的長く持続する香水が多いです。

モテ香水、婚活香水として有名なランバンですから、パーティーやデートの前にシュッとひと吹きして、そのまま持続するのはありがたいですね。

ランバンにはどんな香水があるのか興味があるあなたは、ランバンの人気香水10選をご覧ください。

香水の持続時間の疑問を解説

香水 付け方 つける場所 量

香水の持続時間に関してよく聞かれる質問に、香水のプロ・調香師ユタカが答えます!

布や紙につけた香水の持続時間は?

Q
「ハンカチに香水をつけたら、長時間経っても香りが残っている。数時間で消えると思っていたけれど…?」
「お店でムエット(試香紙)につけてもらった香水が、翌日になってもまだ香っている」
A

香水を布や紙につけた場合、肌につけるよりも香りが持続しやすいです。

人間の鼻は、香水に含まれる香料が揮発し、それを吸い込むことで香りを感じます。

布製品や紙製品は肌より温度が低いので香り成分の揮発が遅く、結果として香りが長時間持続しやすいです。

肌につける場合の持続時間とは異なるので注意しましょう。

ちなみに、ハンカチや服、カーテン、枕カバーなどに香水をつけたり、人に渡す名刺や手紙に香水をつけて印象を強めるといった楽しみ方をする場合、素材や香水の色によってはシミになる可能性があります。

調香師ユタカ
調香師ユタカ

いきなり目立つところにつけるのではなく、裏側や隅っこなどで少し試してからにしましょう。

香水の香りを長持ちさせるつけ方は?

Q
「香水を長時間香らせたい。どうしたらいい?」
A

無香料のボディオイルやワセリンを塗ってから香水をつけましょう。

乾燥した肌に香水をつけた場合、香り成分が揮発しやすく、香りが持続しにくくなります。

オイルやワセリンを塗って保湿してあげると、香料の揮発を遅らせて、香りを長く持続させることができます。

香水の香りと混ざらないよう、無香料のオイルやワセリンを選ぶのがポイントです。

布や紙につけた香水の持続時間は?でも解説したように、服の裾やハンカチなどに香水をつけるのもおすすめですよ。

香水の持続時間をマスターして、香水を楽しみましょう

一口に香水の持続時間といっても、ブランドや香水の種類によって大きく異なることがおわかりいただけたでしょうか?

香水の持続時間を意識して、使うシーンによって使う量や種類を使い分けられれば、香水上級者ですね!

香水や香りについてもっと詳しく知りたくなったあなたは、香り・香水を独学で勉強するのにおすすめの本と資格もチェックしてみてください。

「自分に合う香水の探し方を知りたい!」という熱心なあなたには、下記の記事もおすすめです。

モテ香水を探しているなら↓

プレゼントの香水を探しているなら↓

好きな香りで選ぶなら↓

年齢別に似合う香りを選ぶなら↓

好きな芸能人の愛用香水から選ぶなら↓

好きなブランドで選ぶなら↓

メンズ/レディース香水で探すなら↓

コメント

  1. みな より:

    Twitterでフォローさせて頂いております。いつも楽しく勉強になる呟きをありがとうございます!
    香水にも種類があり、濃度に違いがあるのですね!目から鱗で何度も拝見しております!

    質問なのですが、記事にて記載されている持続時間はトップとミドルが抜けるまでの時間でしょうか?
    数日経ったムエットでもトップやミドルに記載されている香りが残っているような感覚になるのは、やはり事前の文字情報による脳の補完なのでしょうか?あるいは持続時間が過ぎても、多少残っているのでしょうか?

    匂いや知覚、匂いを文字に書き起こすことに大変興味があり、とても気になっております!もしよろしければご教示頂けると嬉しいです!

    • 調香師ユタカ 調香師ユタカ より:

      みなさん、コメントありがとうございます。

      香水の持続時間の定義はメーカーによって異なります。
      当記事では「肌につけた時に匂いが無くなるまでの時間」としています。
      付けた人の体温や体調によって変化がありますので、あくまで参考程度にお考えください。

      ちなみに、肌に香水をつけたほうがムエットよりも温度が高いので、早く揮発し、持続時間が短くなります。

      トップ・ミドルノートに記載されている素材を数日後も感じるのは、もしかしたら持続性の強い素材が配合されているのかもしれませんね。
      例えば、シトラス系の素材はトップノートに用いられることが多いですが、ミドル・ラストまで持続する素材もあるので、数日後までムエットに香りが残ることもあります。

      • みな より:

        ありがとうございます!!肌の方が温度が高いので揮発が早い、なるほどです!知れば知るほど奥深いです!!
        まさにシトラス系なのですが、トップに書かれた香りが強めに残っているムエットに出会って脳か鼻の誤作動かも?と不思議な気持ちになっていました。素材によっても持続時間が異なり、どんな素材を使うかは、ブランドの方向性や調香師の技ということなのですね。幾つもの組み合わせの中で香水は作られているのだなと感激しています、教えて下さり、まことにありがとうございます!!
        最近友人に勧められて香水に興味が湧きまして、ユタカさんのサイトを読み込んで勉強していきたいと思います!ありがとうございます!!